読書
『エイリアン クリック』 元米軍将校によって、沖縄から女子高生が拉致される。 それを取り戻しに私立探偵の男が海を渡る。 そう書くと、ハードボイルド小説のように聞こえるが、中身は滅茶苦茶な騒動を描いたエイリアン狂騒曲。 カッパ・ノベルス、久しぶり…
『日本史の内幕 戦国女性の素顔から幕末・近代の謎まで』 磯田道史と言う歴史学者の本なのですが、古文書をベースに書かれています。 中公新書なのですが、難しいことはなく、歴史を身近に感じられます。 ああ、確かにこういう面が昔もあっただろうな、そう…
『神様の裏の顔』 横溝賞を受賞したミステリー。 生前は清廉潔白な教師だと思われていた坪井先生は何者だったのか? なんとなく不自然な面もあったが、テンポがよくて面白い。 角川文庫、久しぶりに読んだ。
『大論争 日本人の起源』 宝島社新書から出ている、共著本。 様々な立場の人が、色々な主張を繰り広げている一冊。 日本人はどこから来たのか? いつ頃から、今につながる遺伝子が作られたのか? こういう本も面白いものですね。
『鬼哭の剣』 進藤玄洋という作家のハヤカワ時代ミステリ文庫なのだが、アイヌの話でなかなか面白かった。 東北や北海道という、どこかで今でも未開のイメージがある土地の話だからだろうか? やはり、江戸時代の小説は面白い。 しかし、今年は読めていない…
『高校生が感動した「論語」』 佐久協という高校の先生が書いた祥伝社新書。 「論語」、孔子の言葉が記されている古典ですね。 知っている内容もありましたが、改めて勉強になったというか、日本人も心にも大きく影響していると感じました。 孔子、偉人です…
『インソムニア』 アフリカの架空の国へ派遣された自衛隊の隊員たちの悲劇が描かれる。 不眠症の話ではあるが、それ以上に自衛隊の矛盾が浮き上がるミステリーである。 PKO派遣、そこでの戦闘、そして悲劇、真実とはなにか、メンタルヘルスとは…。 面白い小…
『ニュースがわかる 図解 東アジアの歴史』 SBビジュアル新書、初めて読みました。 自分たちの住むエリア、日本人でありアジア人である事を考えさせられる内容でした。 手っ取り早く勉強するには良いですね。 歴史や現状がわかります。
『海の見える理髪店』 集英社文庫の一冊で、直木賞受賞作品。 荻原浩を知らない人でも、本の名前は聞いたことがあるかもしれない。 それくらい、評判が良かったイメージがある。 個人的には表題作は近年で一番の短編だった。 紙で読む、これからはそれが贅沢…
『知らないと恥をかく 最新科学の話』 角川新書ですが、作者(中村幸司)はNHK解説委員です。 インフルエンザなんかのウイルス感染症から、渋滞、リニアモーターカー、宇宙等までかなり色々と触れています。 入門書としては、文系の自分でもわかるこういう本…
『天保悪党伝』 藤沢周平の連作短編集。 江戸時代の悪党は、どこか今よりも魅力的に見える。 時代のせいかな。 新潮文庫。
『刑事長』 姉小路祐・講談社ノベルス 1992年の作品なので、もう出版から30年以上が経っている。 確かに、今の若い人たちには共感できない価値観満載であり、世界観が大きく現代と異なる。 大阪で惨殺された女性の遺体が発見され、一人の刑事が事件解決に奔…
『阿弥陀パズル』 山田正紀の本格ミステリー小説。 エレベーターを使った失踪トリックの謎を、少女探偵と警備員が解いていく。 果たして、OLはどこへ消えたのか? 登場人物がそれぞれにポンコツだからか、テンポが良いのに緩い。 なかなかおもしろかったが、…
『老人はAI社会をどう生きるか』 祥伝社新書の一冊なのですが、これからの人間の生き方に、ヒントがありました。 コロナ禍の初期に書かれた事もあり、少し時代も感じますが、どう社会が変わっていくのか、なんとなくわかる気がします。 漠然と未来に不安を抱…
『死国』 四国は死国。 30年ほど前に出版されて、映画化もされた坂東眞砂子の伝奇小説。 死者が蘇る場所、神の谷。 その近くに産まれ、その運命に翻弄される人々。 昔の小説だが、面白かった。 人間は変わっていない。
『冬雷』 創元推理文庫から出ている遠田潤子の小説なのですが、因習に囚われている福井の人々がリアルで怖くなりますね。 東京人には分からない感覚が確かにある、それが田舎の怖さであり、美しさでもあるのですが。 ただ、最近の天災の多さは祟りなのかもし…
『借金取りの王子』 垣根涼介の連作小説。 リストラを代行する会社に勤務するサラリーマンが主人公。 内容的には時代を感じてしまう。 やはり、小説にも旬はあるな…。
『月長石の魔犬』 第20回メフィスト賞受賞作 秋月涼介、講談社ノベルス なんだか懐かしいと思ったら、自分の学生時代に買った小説でした(笑)。 2001年か〜その頃の作品が楽しめる自分も、まだまだ若いと言うことでしょうかね。 連続殺人事件、犯人は誰だ、と…
『ミハスの落日』 創元推理文庫のミステリ短編集。 著者が貫井徳郎なので、読んだ事がある人も多いかもしれないが、海外を舞台としている点が面白い。 それぞれに仕掛けがあるので、じっくり読ませる。
『天地雷動』 長篠の戦いを描いた伊東潤の歴史小説。 徳川家康、武田勝頼、豊臣秀吉といった戦国の有名人が次々と出てくるが、内容は大戦の準備がほとんどである。 だからこそ、この小説は面白い。 歴史の裏側を覗いた気になれる。 角川文庫、久しぶりに読み…
『夫の骨』 矢樹純の日本推理作家協会賞受賞作。 表題作もだが、どの作品もなんだか不気味に怖いのは、多分登場人物が皆壊れているから。 僅かな歪みが崩壊を招くのか? とにかく、何かが心を重くする。
『ホワイトラビット』 伊坂幸太郎の小説です。 新潮文庫なので、紐があります。 立て籠もり事件が、実は仕組まれていた、そんなストーリーです。 なんだか、奇妙なテンポの話でした。
『磁極反転の日』 伊与原新という作家の小説なのですが、科学者でもある方らしく、発想が凄いですね。 自分には全くイメージできていない世界の作品です。 それだけに、こういった未来もあるかもしれない、という思いが湧いてきました。 磁界が弱まり、人類…
『クロウ・ブレイン』 宝島社文庫から出ている、このミスの隠し玉。 東一眞という著者が記者だったからか、面白く読める。 カラスに襲われて、鳥インフルエンザを伝染される。 そこに、リアルを感じてしまう、怖い時代になったものですね。 今年は、鳥インフ…
『己惚れの記』 中路啓太という作家の時代小説なのですが、これが面白かった。 武士が武士らしさを失いつつあった時代に、忠義を貫いた生き様が美しい。 天保の改革に失敗した水野忠邦、その周囲がどうであったかを学べて、その点も良かった。 やはり、時代…
『ジパング島発見記』 ヨーロッパ人から見た戦国時代の日本が描かれている小説。 そして、連作短篇集なので色々と立場の違うヨーロッパ人が出てくる。 鉄砲伝来は日本の合戦のかたちを変えたが、そこには色々と人が絡んでおり、それぞれにドラマもあった。 …
『ハッピーエンドにさよならを』 角川書店から発売されていた歌野晶午の短編集なのですが、ずっとほったらかしだったので、ついに読みました。 タイトルの通り、結構暗い作品が並びます。 ドキッとさせられることも。 一昔前の作品ですが、今読んでも十分楽…
『蝶の力学 殺人分析班』 バタフライエフェクトの話ではないような…シリーズ3作目ですが、木村文乃は今回も魅力的。 小さなきっかけが大きな事件になっていく、というよりは、一つの狂気がもう一つの狂気を炙り出す、といった感じか。 原作を読んでいないが…
『Kの悲劇』 吉村達也の処女作。 ケネディ暗殺と日本での殺人事件をリンクさせた長編小説で、角川文庫になったのも30年も昔。 しかし、今読んでみても面白かった。 やはり、色々と読まないといけない。 そう感じる日々ですね。
『獅子』 池波正太郎の作品で、自分が産まれる前に出版されている。 まあ、読んだのは中公文庫ですが。 真田幸村の兄として知られている、真田信之の最晩年の活躍を描いた作品ですね。 隠密について考えさせられました。